新シリーズ”ISLAND UPSETTERS”が発売になります。スケーターにとって消耗品であるスニーカーを少しでも手に取りやすく、且つスケートボードの激しい使用に長く耐えられるシューズとして製品化する事をコンセプトに作りました。試作とテストを繰り返し、いよいよ発売します。本格的なスケートシューズの特性を持ちながら、見た目にも飽きのこない、どんなスタイルにも合わせやすいスケートシューズが出来上がりました。価格も沢山の方に手に取ってもらいたかったので税込み¥9900-に設定しました。
POSSESSED SHOEは現在、台湾工場で生産をしています。ヴァルカナイズドシューズは構造上、製造工程が多く、ヴァルカナイズド(加硫製法)の技術力が優れた工場でなければ、本来の特性である、柔らかで丈夫なシューズは作れません。加硫製法はアッパーとソールを接着したシューズを窯に入れて、一定時間の熱と圧力を加えます。生ゴムと中に練り込まれた硫黄が熱により化学反応を引き起こし、柔軟性と耐久性に優れた靴が出来上がる製法の事です。機械は使いますが、全工程ほぼ手作りに近い作業です。台湾工場は熟練の職人達が丁寧なもの作りをする工場なので、POSSESSED SHOEの定番モデルは引き続き台湾工場で製造をしていきます。
フォキシングテープ接着後にハンドローラーを使用して接着にムラが出ない様に圧着作業をしている現場風景です。丁寧な作業が製品の品質に反映されます。
価格面を考える上で近年の物価の上昇、為替の変動や輸送費の値上がりは製品原価の高騰に繋がり、商品の値上げに直結してしまう為、非常に頭の痛い悩みです。”ISLAND UPSETTERS”シリーズは製品原価を抑え、価格を下げる必要がある為、新たな製造現場を探す事からスタートしました。規模の大きな現場で生産量を増やしコストを下げる方法は製造業にとって不可欠な事なので、規模の大きい中国工場での生産を模索しました。しかし現状台湾で生産しているヴァルカナイズド製法と同クオリティを維持出来る大きな現場を探す事は簡単ではありませんでした。加硫製法技術の高い工場を探し、スケートシューズという製品に理解があり、POSSESSED SHOEに合った接着剤のテストを重ね、たどりついたのが現在取り組みを始めた中国生産工場です。この工場の製品クオリティは6月末に発売されたTuff iを試していただければ納得していただけると思います。アッパーの縫製、加硫製法の技術共に自信を持っておすすめ出来る品質です。
ライダーのMARUもTuff Iの仕上がりには高評価です。ユーザーの皆様からも「履き始めから柔らかくて調子が良い」と好評をいただいています。是非店頭で足入れしてみて下さい。
”ISLAND UPSETTERS”シリーズはアッパー素材にキャンバスを使用する事でコストを抑えています。キャンバス生地は使用を重ねると馴染みますが、レザーの様に伸びる事はありません。軽くてスエード以上に柔軟性がありますが、キャンバス生地はレザー素材と比較すると摩擦に対する耐久性は劣ります。ですが今回は14ozの非常に厚みのあるコットンキャンバスを使用しているので一般流通しているキャンバスシューズと比較すると生地が頑丈で耐久性が高いです。
一般的なキャンバスシューズに使用される生地は9oz(右)、POSSESSED SHOEに使用される14oz(左)と比べると、その地厚さが分かると思います。
スケートボードではオーリーにより、アッパー側面の小指部分を擦り上げる為、この部分が削れて、最終的には穴が開いてしまいます。POSSESSED SHOEを履いたことがある方はご存知だと思いますが、POSSESSED SHOE全てのモデルはアッパー側面部分が二重構造になっており、二層目にレザー素材を使う事で穴が開きづらくなっています。”ISLAND UPSETTERS”シリーズは二層目の素材をヌバックにする事で耐久性を強化しています。ヌバックはスエードと同等の柔らかさを持ちつつレザー素材の中で一番強いと言われる表革の表面(銀面)を削り、柔らかくした物です。また、ヌバックは伸びにくいので、シューズアッパーで最も負荷が掛かり、伸びてしまう小指部分の伸びを抑え、アッパーが変形する事を軽減します。シューズが壊れる原因の一つ、アッパーの変形を軽減し、変形しずらくすることにより、シューズの寿命を少しでも長くすることを目指しました。
スケーターにはシューグーで靴を補修する事は一般的ですが、写真は補修をせず履き続けた経過になります。キャンバス生地とシューグーは相性が良いので補修しながら使用すれば、かなりのロングライフシューズになると思います。
ソールは6月末に発売されたTuff iにも採用されているPOSSESSED SHOEオリジナル麻柄パターンです。麻柄ソールは細い線で柄が構成され、柄自体細かいので屈曲性が高く、グリップ力が高いです。ソールゴムの硬度も若干硬めに設定したので減りも遅いです。フォキシングテープも従来の厚みから0.5mm程厚い物に変更しています。これはつま先や、かかとを使って板を回すスケーターにはボードコントロールのしやすさが実感出来ると思います。
日本伝統の麻柄をソールパターンにする事はとても理に適っています。前記のグリップに関してもそうですが、麻柄はハニカム構造を含んだ柄なので強度も高いです。
ISLAND UPSETTERSとは直訳すると”島の番狂せ者”と言う意味です。日本は島国です。自分がPUNKと同じ位に影響を受けたREGGAE MUSIC発祥の地であるJAMAICAも島国です。REGGAEはJAMAICAのRUDE BOY達が独自の手法で考案した楽曲を世界に向けて発信して来ました。REGGAEは万人が好む音楽ではありませんが、強いメッセージ性や独特な演奏方法に惹かれる熱烈な愛好家が存在します。自分も島国日本のスケートシューズが現在のスケートボードを取り巻く環境の中でUPSETTERSの1つになれたら面白いと思い、名付けました。
2023年10月発売
“ISLAND UPSETTERS -SLAPPY-"
SIZE:24~29cm(6~11inch)
MATERIAL:CANVAS × NUBUCK
PRICE:¥9900-(TAX IN)
2023年10月発売
“ISLAND UPSETTERS -SKATE GANG-"
SIZE:24~29cm(6~11inch)
MATERIAL:CANVAS × NUBUCK
PRICE:¥9900-(TAX IN)
2023年12月発売予定
“ISLAND UPSETTERS -SKATE GANG黑-"
SIZE:24~29cm(6~11inch)
MATERIAL:CANVAS × NUBUCK
PRICE:¥9900-(TAX IN)
商品に関するお問い合わせはPOSSESSED SHOE取り扱い店舗にお願い致します。このWEB SITEのSTORE LISTより取り扱い店舗をご確認下さい。
メーカー在庫対応致します。店頭にてお問い合わせ下さい。
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